症状があるのに原因がわからない

徒然

 不定愁訴と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。不定愁訴と言うのはいろいろな症状があるけれど診察や検査をしてもその原因がわからないと言うような患者さんの訴えを指します。特に症状の訴えが多彩であるときに、不定愁訴という言葉を使う場合もあります。

 日本の医師は現在医学(西洋医学)を学んでいます。現代医学では、まず症状の原因を探り、診断をつけ、その上で治療を行います。診断がつかなければ、治療できないとあきらめるか、症状に応じた対症療法を行うこととなります。一般的に行って、医師は原因がわからないまま治療を行うと言うことが気持ちよくありません。居心地がとても悪いのです。医師によっては、気のせいだろうとか、年のせいだろうとか言ってしまう場合もあるでしょうし、時には詐病と決めつけてしまうこともあるでしょう。

 患者さんにとっても症状の原因がわからないと心配になり、医療機関巡りになってしまう事があります。人は問題があると、その原因を見つけて、対処したくなるのですね。しかし、どこに行っても、異常なし、原因わからずということが繰り返されると、ついには諦め、こんなものだと我慢してしまうことになります。

 こういう時、心の問題という事があります。精神科や心療内科を訪れると、うつ病などの精神疾患や心療内科で対応できるような問題が見つかるかもしれません。一度は相談してみるのも良いかもしれません。また、時間をおいて、原因を探ることも続けた方が良いこともあります。とても珍しい病気が隠れているのかもしれません。

 一方、これらの西洋医学による診療を受けつつも、漢方診療を受けるのも良いと思います。漢方診療では、患者さんの訴えをよく聞きます。全ての訴えを総合し、診察所見も加えて、その方に適した処方を考えていきます。漢方の目で見てその原因を探っていくわけです。この場合の原因は、西洋医学的原因とは異なります。例えば気の異常に原因ありと判断する場合があります。まさに気のせいということですが、この気というものを大切にします。気の乱れとして、気滞(気鬱)、気逆、気虚を考え、そしてそれぞれに対して用意された処方があるのです。

 漢方診療を受ける際には、気になる症状は全て伝えましょう。こんなこと関係ないかなーなんて思わずに、いろいろなことを話しましょう。また治療が始まったら、一回の診療でなんだか効かないとやめたりしない方が良いと思います。同じような症状でも人によってぴったりと合う処方が異なるものです。医師と患者が一緒になって.自分に合う処方を見つける、最適解を見つけていくと言う協力と努力が必要です。

 漢方では、心身の状態を良い加減にすること、その人にとって中庸の状態にもっていく事を目指し、全体の調子を整えていきます。体の不調がある時、まずはその原因を探す努力をし、原因がわかればそれに対する治療を行うと言う西洋医学的診療がまず第一だと考えます。しかしその対応で原因がわからないとか、いつまでたっても症状が良くならないとか言うことがあれば、漢方診療のメール門を叩いてみると言うのも1つの選択肢だと思います。漢方の治療を受けたことがないのであればいちど試してみれば良いことがあるかもしれません。

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