父親はだし巻きの名人だった。ちゃんぽんも美味しかった。
父がどのような出汁を使っていたかは知らないが、普通のフライパンを用い、お箸でひょいひょいと器用に作ってくれた。数学の教師だったから数学的こつでもあったのだろうか。何度か作るところを見ていたが、何がこつなのかもよくわからなかった。
私がだし巻きでも作るかな、と思ったのは父が旅立った後だった。何度も作っているうちに、我が家でのだし巻きというか卵料理当番は私になってしまった。だし巻きはやはり出汁が命。それさえいいものを使えば、少々形が崩れても美味しさ抜群。
出汁は普通にスーパーで売っているものでもいいし、自分でとった出汁でも良いと思いますが、我が家は「四季の彩」です。出汁が必要な料理なら、出汁をとっていても少し加えるというくらいです。かなり以前から使用しており、途中で瓶の大きさがぐっと小さくなって値段は同じという改変があった時もうやめようかと思いました。でも原材料を維持して味を落とさないという姿勢なのだと解釈して今もずっと使っています。料理好きな人なら使っている人も多いと思います。
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この出汁大さじ1弱を少し水で薄め、卵3個に入れかき混ぜます。卵焼き用の四角いフライパンに油を馴染ませたら弱火にし、卵液を薄く広げては重ねて巻いていきます。最後巻き終えたら、フライパンの角で形を整えて出来上がり。
シンプルに何も入れないだし巻きも美味しいですが、刻んだネギ、大葉、辛子明太、のりその他一緒にだし巻きに巻き込んでも美味しいですね。辛子明太は好みにもよりますが、あまり明太自体には火が通らないようにしています。
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