漢方

健康

漢方に親しむ 「人参湯 32」

体は弱り気味で食欲がなく、寒さに弱く下痢傾向という方に人参湯(にんじんとう)を使います。適応となりやすい人は唾液が多くすぐに唾が口にたまるという訴えもあります。またみぞおちのつかえ感を訴え、心窩部をさわると硬さがあったり、押さえると痛みを訴...
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まずは現代医学

漢方好きの患者さんの中には、まずは漢方薬という方もおられます。漢方薬で症状が改善すればありがたいことですし、そこそこ効きますから漢方ファンは検査も受けずに漢方薬ということになりがち。でも新たな症状に気がついたら、まずは現代医学のアプローチで...
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漢方治療は経験則の積み重ね

体調に応じて特定の草木を食べたり、ある場所の土を食べたりというように、動物には環境にあるものを摂取して体調を整えていると思われる行動がみられます。人間の場合も、身近にある動植物を口にしたりして健康維持を試みてきた歴史がきっとあると思います。...
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漢方に親しむ 「真武湯 30」

体力が衰え、新陳代謝が低下し、体が冷えて、下痢気味という方に真武湯(しんぶとう)を処方する。高齢者にお出しすることが多いが、若い方でも意外とこの処方の適応となる方がおられる。歩くときに何かふわふわして、まっすぐ歩けないような感じがあるという...
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漢方に親しむ 「五苓散 17」

年齢により変化しますが、人体は体重の6割程度が水とされています。ですから水分のバランスというのが重要であるのは当然と思われます。西洋医学では補液を必要とする脱水とか水中毒とかになると出番ですが、普段の診療で水分バランスの考え方を重視すること...
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漢方に親しむ 「半夏厚朴湯 16」

のどに何か詰まっている感じがするとの訴えを聞けば、まずは上部消化管の検査をします。食道がんなどの怖い病気が隠れているかもしれないからです。しかし検査で何の異常もないのにのどに何か引っかかっていると訴える方もおられます。そのような時は気のめぐ...
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漢方に親しむ 「麻黄(まおう)という生薬」

麻黄と聞くと魔王にも聞こえるのでいかにも怖そうな感じがします。実際には決して怖いわけではないのですが、注意が必要な生薬の一つです。それはエフェドリンなどの物質が含まれているからです。医療で使用されているエフェドリンは、麻黄から日本人が単離抽...
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漢方に親しむ 「大黄甘草湯 84」

便秘を何とかしてくれと受診される方は少なくありません。漢方の便秘薬といえば大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)となります。最も基本的な処方で、タケダ漢方便秘薬も大正漢方便秘薬も大黄甘草湯製剤です。これは構成生薬を覚えるも何も、書いてある通り大...
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漢方に親しむ 「桂枝加芍薬湯 60」

緊張したらお腹が痛くなるとか、ガスがたまってお腹が張るように感じるという訴えの方に、桂枝加芍薬湯を処方する。西洋医学的には過敏性腸症候群という診断のつくタイプの人だ。芍薬が過敏な腸の動きを整えてくれるのだろうと思っている。含まれる生薬の種類...
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漢方に親しむ 「抑肝散 54」

それほど丈夫ではなく、比較的些細なことでいらいら、もやもやという方に処方するのが抑肝散(よくかんさん)。肝のたかぶりはイライラなどの精神神経症状を引き起こすと考えるのですが、それを抑えるという意味で抑肝散。瞼がぴくぴくしたり、少しのことで怒...