漢方に親しむ 「啓脾湯 128」

漢方で脾というのは脾臓を指すわけではなく、消化機能全般を表しています。脾を啓くというのは消化吸収機能にかかわるものの調子を整えてあげるということですね。

虚弱傾向で貧血傾向、食欲なく全身倦怠感があり下痢になりやすい、といったような方に啓脾湯(けいひとう)を処方します。特に朝方に慢性的に下痢する(鶏鳴瀉:朝、鶏が鳴くような時間に下痢をする)ような人に使うと昔の本には書いてあります。

《保険適応病名》やせて、顔色が悪く、食欲がなく、下痢の傾向があるものの次の諸症:
胃腸虚弱、慢性胃腸炎、消化不良、下痢。

《生薬構成》蓮肉(れんにく)・蒼朮・茯苓・甘草・山査子(さんざし)・山薬・人参・陳皮・沢瀉

《覚え方》経費問う 肉と壮麗なかんざし 三役人 陳謝

出費が多いので経費(啓脾湯)について査問があった。必要以上の肉(連肉)や壮(蒼朮)麗(茯苓)なかん(甘草)ざし(山査子)などの出費を問い詰められて、3役(山薬)人(人参)が陳(陳皮)謝(沢瀉)。

 

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