漢方に親しむ 「越婢加朮湯 28」

浮腫みや汗がでやすい人で関節が熱をもって腫れて痛むような方に処方するのが越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)です。組織の余分な水分を血管内に引き入れ尿に出すことで浮腫をとるとされています。暑がりで汗かき、喉が渇いて冷たいものを好むという傾向があるようです。翼状片に有効なことがあるらしいですが、私は経験がありません。

適応疾患はあくまで下記のとおりですが、変形性関節症、痛風、湿疹、ケロイド、鼻アレルギーなどに応用されることがあります。

《保険適応病名》

比較的体力有り浮腫と汗が出て口渇、小便不利のあるものの次の諸症:
腎炎、ネフローゼ、脚気、関節リウマチ、夜尿症、湿疹。

《生薬構成》 蒼朮(そうじゅつ)石膏(せっこう)麻黄(まおう)大棗(たいそう)甘草(かんぞう)生姜(しょうきょう)

《覚え方》越婢加朮  斥候迷う 大層 環境

越婢加朮(蒼朮) 斥候(石膏)迷う(麻黄)大層(大棗)環(甘草)境(生姜)
斥候も迷うような大変な環境の中を動き回り 浮腫むは汗をかいて喉は乾くは関節は痛むは
越婢加朮湯をどうぞ

 

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