体を冷まして症状を改善するというイメージの黄連解毒湯(おうれんげどくとう)。のぼせ気味なのか顔が赤く、目が充血し、高血圧傾向で、イライラしているという人に処方します。鼻出血などの出血を認めるときにも使います。カッカする体と心を鎮めてくれる処方だとおもっています。蕁麻疹のかゆみなどに著効することもあります。
《保険適応病名》
比較的体力があり、のぼせ気味で、いらいらする傾向のあるものの次の諸症
:喀血、吐血、下血、脳溢血、高血圧、心悸亢進、ノイローゼ、皮膚そう痒症、胃炎。
上記の病名に適合する部分がなければなりませんが、脳隘血、鼻出血、血の道症、めまい、精神不安、神経症、胃炎、不眠症、肩こり,口内炎、二日酔いの予防、皮膚掻痒症、じんま疹などに応用することもあります。
《生薬構成を覚える》黄連(おうれん)黄芩(おうごん)黄柏(おうばく)山梔子(さんしし)の4つの生薬から構成されています。いずれも熱を冷ます作用があります。
◎ 黄連解毒 黄金剥奪 三思して
黄連(黄連)解毒湯を飲んで気持ちを静めよう。黄金(黄芩)剥(黄柏)奪するぞなどという高ぶりは、よく考え、三思し(山梔子)て思いとどまりなさい。
同じようなイメージの方で便秘があるというときには三黄瀉心湯を使います。どちらも黄芩と黄連が入った芩連(ごんれん)剤、あるいは瀉心湯類と言われる仲間です。
コメント