#1 気のせい? 年のせい?  (漢方診察室)

医療

皆さん元気にお過ごしですか。なかなかコロナ禍が染まらない中、日々の生活も大変だと思います。体調管理もむつかしいかもしれません。もし調子が悪くなれば、漢方薬を試してみるという選択肢もあります。

私たちは体の調子が悪ければ病院で診察を受けることが多いと思います。診察を受け、必要検査があればそれも受けたりします。そして原因がわかればその原因に応じた治療してもらいますね。でも体の調子が悪いのに、異常無しという場合があります。

そんな時病院の先生はどういいますか。「気のせいですよ。」とか「それはもう歳のせいだからしょうがない。」なんてことを言われたりしませんか? まぁ確かにそうかもしれないと思いつつも、ちょっとむっとなりますよね。でもしょうがないんです。原因がわからなければ治療のしようがないわけです。お医者さんは分りませんと言いづらいので気のせいとか歳のせいとか言っておりますが、白旗をあげているわけです。諦めて下さい。

いや、あきらめずに漢方のことを思い出してください。漢方は必ずしも今一般に使われているような病名がわからなくても、治療を進めていくことができます。患者さんの症状、体質、体の所見などからその人に合った処方を見つけ出していくからです。

たとえば、急に熱が出た時に必ずしも肺炎とかインフルエンザとか普通の風邪とかはっきりと病名がわからなくてもよいのです。ちょっと頭が痛くて熱っぽい、だけど少し寒気がしてさらさら鼻水がたれてくる、なんて言う症状があればまずは小青竜湯と言うふうに処方が決まるわけです。他の症状をみて、麻黄湯や桂麻各半湯などを選択する場合もあります。

漢方が生まれた時代には今あるような検査方法なんて当然ありませんでした。患者さんの状態を見て、いろいろ考えて、生薬の組み合わせやその量を加減してきた知識が積み重ねられてきたものが漢方です。ですから、現代の検査で異常が見つからなくたって、別の視点から不調に向き合ってくれるのです。

私は外科医であり日本の医師免許をもっているわけですから、当然西洋医学のトレーニングを受けてきました。患者さんを見るときにはまずは西洋医学的な視点で診察をします。けれどもそれだけでは充分でない、そして対応できない症状を持った患者さんというのが少なからずおられます。そういうときには漢方がとても役に立つという経験を多くしてきました。皆さんの中には漢方なんて古いなと思っている人がいるかもしれません。もちろん古い時代に生まれてきた治療体系ですが、時代とともに成長し、使い方の工夫がなされ、今に至っているのが漢方薬です。今の時代に合った使い方なども提案されてきています。おそらくこれからさらに磨きがかかり、進歩していくものだと思っています。

漢方薬を取り入れることによって、生活が一変してしまうような患者さんもときにはおられます。ちょくちょく頭が痛くなって鎮痛剤を使っていたのに、漢方薬ですっかり楽になったという人もいます。実は、私もその一人です。なんだか体調が悪いなぁなんて言うときには漢方薬と言う選択肢もあるということをぜひ覚えておいてください。自分に合った漢方薬に出会えれば、あなたもきっと漢方ファンになります。

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