3:こころはからだに影響する・・・心身一如

徒然

 みなさん、お体の調子はどうですか? 笑顔で生活できていますか? 心のありようは、生活にはもちろん体調にも影響をあたえることがあります。自分の心の状態を見つめてみることも大切だとおもいます。

 緊張しすぎると、胃がいたくなったり吐き気がしたりというような症状を引き起こすことがあります。また事故を起こした後などに、急に動悸を感じたり、体の痛みがずっと消えなかったりと言うようなことがあります。精神的なものが実際に体の症状として現れると言う事は珍しいことではないのですね。

 近代医学は、長らく身体科と精神科とを分けて考えてきました。しかし約50年ほど前に日本では心と体とのつながりをもっと見つめようということで精神身体科というものが生まれ、今では心療内科と呼ばれる場合も多くなってきています。そこでは心と体の両面から不調の原因を考えていくと言う発想に基づいて治療が行われています。

 日本の現代医学の中ではこれは大きな進歩だったのかもしれません。ところが漢方では、心と体が互いに影響する、というよりも心と体は一体的にとらえなければいけないと言うことが当然のことと考えられてきました。心身一如という考え方は、漢方では当たり前のことなのです。

 心を穏やかにする柴胡剤(さいこざい)や、元気を注入してくれる補気剤(ほきざい)など、精神状態にも配慮する処方群があります。また、それ以外の方剤にもこころに影響する生薬が含まれている場合が多いのです。

 もしあなたに長引く痛みがあるのでしたら、いちどは漢方診療を受けてみるのは悪くないと思います。西洋医学とは異なった視点であなたの体の不調を読み解いてくれるかもしれません。

 ずっと肩こりがあり、肩の痛みにまでなっている方がおられます。精神的緊張から、常に肩に力が入っているのかもしれません。こういう方で、更年期の精神不安などもあるようだと、加味逍遙散(かみしょうようさん)を使うことがあります。この処方は10種類の生薬から構成されています。その中の薄荷、柴胡、芍薬などは感情に影響するとされる肝の失調をととのえてくれます。また山梔子(さんしし)、茯苓(ぶくりょう)などは神経を安らかにするとされています。他に、胃腸をととのえ、血のめぐりを良くする生薬も含まれています。そうです、心の状態と体の状態をともにまとめて改善していこうとしているわけです。そこにはこころとからだなどと分けて考えずに、一人の人をまるごと診るという漢方の視点があるわけです。

 もしみなさんが、漢方好きの医師の診察を受ける機会があれば、気になることをいろいろ伝えてください。おはなしをよく聞いたうえで、どの処方にするかを考えてくれると思いますよ。

 ではお大事に。今日もにこやかにお過ごしください。

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