酸素飽和度と酸素濃度

徒然

呼吸困難というのは、呼吸するときの不快な感覚を指すとされます。十分呼吸ができていない感覚とか息苦しさとかの、個人の感覚です。

呼吸不全というのは、実際に酸素を十分取り込めなくなっている状態で、血液中の酸素が少なくなっている状態です。具体的には血液の酸素分圧が60Torr以下となっている状態を指します。

一般的には、呼吸不全があれば呼吸困難感は出てくるものですが、COVID19感染者の方の場合、機能は落ちているのに呼吸困難がない状態があると聞きます。機能が落ちだすとあっという間に重症化する可能性があるのであれば、少しでも早く機能低下に気づく必要があります。

そこで昨年からよく聞くのが、酸素飽和度測定器(パルスオキシメーター)です。酸素飽和度は、血液中の赤血球にあるヘモグロビンのうち何パーセントが酸素と結合しているかを示したものです。指につける測定器は、皮膚を通してその値を計測しているわけです。

酸素飽和度が98%くらいあれば正常ですが、95%になってくると黄信号、93%になると呼吸不全に近づき、90%を切ってくると呼吸不全と言えます。わずかな違いに見えるかもしれませんが、酸素飽和度と酸素分圧の関係はだいたい以下のようになると言われており、酸素飽和度90%が、酸素分圧60Torrとなり、呼吸で酸素を取り込む力がかなり落ちていることになるのです。ただし体温や貧血の有無などでこの関係は変わってくるので、分圧が低下傾向を示した時点で、注意が必要だと思います。

酸素飽和度(%) 85  88  90  93  95  98

酸素分圧(Torr) 50  55  60  70  80  104

呼吸不全と呼吸困難との間にずれがあるのは、緩和医療の領域でもよく経験します。この場合は心身の状態によって呼吸不全状態になくても呼吸困難感を訴えることをよく経験します。緩和ケアでは、呼吸困難感があれば呼吸不全でなくてもすぐに対応することが重要とされています。

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