気のせいと言われたら

 調子が悪くて病院にかかって検査を受けても、検査で特に異常なしの場合がよくあります。体調の悪さがすべて検査の異常として見つかるわけではないので異常がないから体調に問題なしと言うわけではありません。それでも異常がなければお医者さんからは気のせいではないかと言われたりします。気のせいと言うのは異常がないのに気にしすぎているだけで病気じゃないと宣言されていることになりますから、調子の悪さを自分のせいにされていると言う嫌なことになります。

 1人の医師から異常なしと言われても、どこかに異常があるはずだと他のクリニックや病院を訪ね歩くことも1つの選択肢だと思いますが、気が向いたら漢方も試してみると言うのは良いのではないでしょうか。

 漢方では「気」と言うのを大切にします。気とは何かと問われても私にもよくわかりませんが、生命エネルギーであり、生命活動のコントローラーであるとイメージしています。ビッグバンで放出された莫大なエネルギーのほんの一部を気として利用させてもらっているのかもしれません。医学が進んで人体はいろいろ分析されてきました。細胞がどのような物質で構成されているのかもわかりました。しかし構成物質が揃っても人には生きた細胞ひとつ作り出すことができません。物質に生命を吹き込むものを仮に「気」と呼んでいるようなもします。

 気が足りなくて元気のない時を「気虚」、気の回りが滞って心配、鬱々、気分がはれない時を「気滞」あるいは「気鬱」、気が逆流してカッカしたり頭痛がしたり肩が凝ったりというのを「気逆」と呼びます。その状態に合わせて漢方処方がいくつも準備されています。気のせいと言われたら、まずは気楽に漢方薬を試してみれば良いことがあるかもしれません。漢方薬にも副作用はありますが、医師や薬剤師とも相談して試してみましょう。

 元気がない、気が滅入る、気に入らない、気分が悪いなど気が気になったら漢方薬。

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