虫垂切除

 右の下腹が急に痛くなったら、「盲腸じゃない?」なんて言われたことがある方もおられるのではないでしょうか。多くの場合これは急性虫垂炎のことを言っているようです。盲腸は大腸が始まる場所で、虫垂はその盲腸から飛び出た細い小指のような形をしたものです。その内腔での細菌感染により炎症を起こしたのが急性虫垂炎です。昔は急性虫垂炎と診断したらほとんどすべて手術の対象としていましたが、近年ではまずは抗生物質で経過を見る場合が多いです。ただし、画像診断で糞石と一般的に呼ばれる便の塊が虫垂内に存在している場合は、その塊より末端側の炎症が急速に進み穿孔にまで至ることがあるので注意が必要です。

 手術となれば、炎症を起こした虫垂を切除することになります。虫垂は通常右下腹にありますが、その先端は盲腸下、前、後ろから回り込むなどなど人により異なります。また、盲腸がかなり自由に動き回れる状態の人の場合虫垂も一緒に動いて、通常の位置にないことがあります。さらには内臓逆位症といって内臓が左右反転しているような場合は、左下腹に存在することになります。

 昔ながらの手術をする場合、その虫垂を小さな切り口からいかに上手に見つけるかが第一関門でした。鈎やへらなどを上手に使って見つけ出せれば、あとは切除するのみですから見つけるのが最も大切。しかし今や腹腔鏡とい武器があります。カメラをおなか中に入れれば広い範囲を見ることができますから、どこに虫垂があっても多くの場合は容易に見つけることができます。ですから容易に虫垂切除ができるだろうと予想できる場合も、腹腔鏡下で手術を行ったほうが対応力が高い分安全性が高いようにわたくしは感じています。

 

 

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