耐用年数

電子レンジがある日突然動かなくなる。エラーメッセージは結局要修理であることを伝えている。何年使ったのかを考えるとかなり長く働いてくれていたことに気づく。調子よく動いていたのにある日突然もうだめだぁとなってしまう。物には耐用年数がある。いくつもの部品から成り立っているからそれぞれの耐用年数が影響しあって全体の限界が決まってくるのだろう。いつ、どこで、どんな人がどのような状況でその製品作りにかかわったかも影響するかもしれない。当然どのように使ってきたかも。

人も同じかもしれない。親から引き継いだ遺伝情報から耐用年数が大まかに決まる。成長する中でどのような食事をし、どのような行動パターンを身に着け、どのように考える方をするかなどによってその耐用年数に影響を与えていく。親から引き継いだ体質は変えられないが、どのように生きるかは変えることができる。大切に生きて丁寧に自分を使うことによって、受け継いだ耐用年数を全うするのが養生という考え方になるのかもしれない。

高齢者は耐用年数前後を生きている可能性が高い。いきなりドーンと体調を崩す可能性をはらんでいる。昨日まで調子よかったのに今朝起きてこないと思ったら亡くなっていた、なんてことは起こりうることだと意識すること、覚悟しておくことが大切。ありがたく今日を大切に生き、肩の力を抜いて、心穏やかに、日々を楽しむ姿勢があれば、耐用年数を全うできる可能性が高くなるかもしれない。

お大事に。

 

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