喉の渇きやむくみを訴え、肋骨の下あたりが少し張って苦しいような感じがするとき、柴苓湯(さいれいとう)を考えます。胃腸の調子が悪く、下痢を起こしたりしているときも使います。小柴胡湯と五苓散が合わさった生薬になっているために柴苓湯と呼ばれています。両方の処方イメージが重なるような人に使うことになります。基本的には、小柴胡湯を使うとよさそうな人で、水分代謝もよくしたほうが良い場合が適応となります。
腎炎、ネフローゼ、急性腸炎(下痢)、潰瘍性大腸炎などに利用されることもあります。ただし、保険病名に当てはまるような状態でなければ処方できません。
《保険適応病名》
吐き気、食欲不振、のどのかわき、排尿が少ないなどの次の諸症:
水瀉性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、むくみ。
《生薬構成》
小柴胡湯(生姜・柴胡・黄芩・大棗・半夏・人参・甘草)
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五苓散(沢瀉・猪苓・蒼朮・桂皮・茯苓)
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