そけいヘルニア

そけいヘルニアは足の付け根辺り、そけい部に膨らみとして出現し、時に痛みを伴います。そけい部の腹壁の弱い部分を通って、お腹の中の臓器や組織、例えば小腸、大腸、脂肪、膀胱、卵巣などが腹膜に包まれた状態で皮下にまで飛び出てくるために膨らみとして認識されます。

腹壁の弱い部分は近接して三か所あり、そのどの部分から出てくるかによって、外鼠経ヘルニア、内鼠経ヘルニア、大腿ヘルには(正確にはこれは鼠経ヘルニアではない)があります。

ヘルニアは良性疾患ですから、通常は本人が希望したときに手術を検討します。ただし、出てきた臓器、特に腸が出た状態で戻らなくなり、腹壁の部分で締め付けられたりすると血流障害のために腸が壊死することがあります。このような状態の時は緊急手術となり、腸切除が必要となります。大人のヘルニアは自然によくなることは有りません。ヘルニアと診断され、不快な症状があったり、痛みを伴うようなことがあれば、手術を検討したほうが良いかもしれません。

手術は、ヘルニアの部分の皮膚を切開して行う方法と、腹腔鏡下に行う方法とがあります。どちらで行うにしろ、行うことは◎脱出臓器をお腹に戻し、◎腹壁の脆弱な部分を補強するということです。

補強の手段としては、以前なら周囲の組織を縫合することにより行っていました。しかしその方法では補強に使用した組織が脆弱化すれば再発する可能性があり、報告によっては数%から20%とされていました。最近では、ヘルニア用に開発されたメッシュを用いて弱い部分に蓋をしてしまうというやり方が主流となっています。メッシュの素材や形状も、より組織に馴染みやすく、違和感の少ないものが開発されています。このメッシュを挿入する際には、原因の脆弱部分だけでなく、ヘルニアの原因となりうる三か所の脆弱部分をカバーするように広げますから安心です。

ヘルニアかな?と思ったら、一度はきちっと診察を受けることをお勧めします。

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