漢方に親しむ 「人参湯 32」

体は弱り気味で食欲がなく、寒さに弱く下痢傾向という方に人参湯(にんじんとう)を使います。適応となりやすい人は唾液が多くすぐに唾が口にたまるという訴えもあります。またみぞおちのつかえ感を訴え、心窩部をさわると硬さがあったり、押さえると痛みを訴えたりします。人参湯はそんな弱った方の胃腸を温めて消化機能を整えることで、体調を整えてくれる処方です。

《保険適応病名》
体質虚弱の人、或いは虚弱により体力低下した人の次の諸症
:急性・慢性胃腸カタル、胃アトニー症、胃拡張、悪阻(つわり)、萎縮腎。

《生薬構成を覚える語呂合わせ》人参(にんじん)蒼朮(そうじゅつ)甘草(かんぞう)乾姜(かんきょう)
◎忍術環境

忍(人参)術(蒼朮)環(甘草)境(乾姜)

 

人参は体の調子を良くしてくれる薬草として昔から珍重されており高価なお薬でした。胃腸虚弱改善、疲労回復、滋養強壮に効果があるといわれます。人参といっても現在私たちが野菜として使用しているニンジンとは違います。生薬に使われる人参はウコギ科に属しており、これまで朝鮮人参、御種(オタネ)人参、薬用人参、高麗人参などと呼ばれてきました。一方野菜屋さんに売っている人参、キャロットはセリ科に属しています。西洋からニンジンが入ってきたとき、もともとある人参と似ていたのでセリニンジンなどと呼ばれていたそうです。両者は別物ですね。

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