まずは現代医学

漢方好きの患者さんの中には、まずは漢方薬という方もおられます。漢方薬で症状が改善すればありがたいことですし、そこそこ効きますから漢方ファンは検査も受けずに漢方薬ということになりがち。でも新たな症状に気がついたら、まずは現代医学のアプローチで検討してもらうのがお勧めです。

なんだか胃の調子が悪いというとき、六君子湯、安中散、半夏瀉心湯などで症状がなくなることがあります。するとそこで安心してしまいます。きちっと検査をすれば、潰瘍を伴った早期胃がんが見つかるかもしれません。症状だけを漢方薬で取ってしまうと、早期の段階で癌が見つかる可能性をみすみす手放しているのかもしれません。漢方薬を服用するにしろ、検査の予約をきちんとしましょう。チャンスを逃せば、改善する術のない状態にまで進んでしまうかもしれません。そうなれば漢方薬どころか西洋薬でも放射線でも手術でもどうしようもなくなってしまいます。

また高齢者のふわふわするようなめまい感という訴えには真武湯が有効なことがあります。でも初診で来られたら、重大な神経症状を思わせるところがなくても、頭部のMRIやCTの予約をしたうえで必要であればお薬を出すということが大切だと思っています。実際に本当に軽いめまい感だけの症状にもかかわらず、MRIで梗塞が見つかることは時にあることです。

現代医学と伝統医学、どちらかに偏ることなく、得意分野を見極めて利用するのが良いですね。

まずは現代医学。それで問題なければ漢方薬。

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