漢方に親しむ 「桂枝茯苓丸 25」

私がよく処方するものの一つに桂枝茯苓丸があります。イメージとすれば、滞った血の流れをスムースにしてあげる処方です。

桃仁と牡丹皮で血の巡りを良くして挙げ、芍薬はきりきり痛みを緩和させ、桂皮は冷えやのぼせを改善し、茯苓はむくみを改善させます。

子宮筋腫や内膜症、卵巣膿腫などにより不整出血や月経不順が生じている。いぼ痔がある。打ち身などで青ジミができている。更年期障害と思われる。冷え性である。などというときに、その人の体質を考慮したうえで使います。当帰芍薬散や加味逍遙散とともに、女性に対する三大処方ですが、男性にもよく使います。シミやニキビが気になる方には、薏苡仁を加味した桂枝茯苓丸加薏苡仁(125)を処方することがあります。この桂枝茯苓丸加薏苡仁は、乙字湯と同様、原南陽の経験方といわれています。原南陽先生、やりますな。

保険適応病名は、比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの次の諸症:月経不順、血の道症、にきび、しみ、手足のあれ、となっております。

《処方語呂合わせ》桂皮(けいひ)、茯苓(ぶくりょう)、芍薬(しゃくやく)、桃仁(とうにん)、牡丹皮(ぼたんぴ)

◎ 敬 服    役 人 ボタン

敬(桂皮)服(茯苓)してしまいます。お役(芍薬)人(桃仁)様が立派なボタン(牡丹皮)のついた、ピシッとした背広を着ているのを見るとね。

ところで今の日本、敬服するようなお役人にあいたいものです。欲の皮が突っ張った政治家に対して、ピシッと物を言い、政を正すくらいの意気込みが欲しいですね。たいていの政治家より、ずっと賢いはずなのですから。

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