16時間ダイエット?

外来患者さんが、少しほっそりとなって現れた。どうしたのかを聞くと16時間ダイエットなるものがあるらしく、それを実践中だという。一日のうちで16時間は食事を摂らないというものらしいが、詳細は知らない。ダイエットに関しては、いろいろなことをいう人がいて、眉唾の内容も多いと感じているけれど、実際に効果があればよし、というところでしょうか。

一般的にダイエットといえば、摂取エネルギーと使用エネルギーの収支を考えるものだと理解しています。そのうち摂取エネルギーということで言えば、何をどのくらい食べるかをきちっとコントロールすることが必要ということになります。しかし、摂取エネルギー量だけでなく、いつ食べるのか、あるいは食べない時間帯をしっかり決めると言うことも大切だとの研究が発表されています。

アメリカのソーク研究所からの発表では、一日のうちで食事をとる時間帯に制限を設けるスタイルを取り入れると、睡眠その他の生活全般の質が良くなり、肥満、糖尿病、心臓病のリスクを減らすことができると言うことらしい。

毎日、特定の時間の間だけ食事をとると言うスタイルは、いってみれば断食の時間をしっかり設けることと言い換えることもできる。カウチポテトの対極的生活スタイルだ。研究では食事の時間枠を一日12時間未満としたようだ。16時間ダイエットはそれを8時間未満にしたものということだろうか。

理想的食事の取り方として、一日3食をきちっと食べるとインプットされ続けてきた身としたら、本当に体に良いのかと疑問を持ってしまう。しかし、3食とって肥えてくるのなら、やはり摂取量が多すぎると言うこと。現代人が全体的に肥満傾向であることを考えると、摂食制限を図る一つの手段として、日々の生活の中で断食タイムを設けると言うのもありかもしれない。

16時間ダイエットなるものに、しっかりした裏付けのある研究があるのかどうか知らないのでなんとも言えないけれど、単なる一般人の感想とすれば、仕事で食事をとるタイミングを逃してしまった日の翌日は、なんだか便通が良いと感じることがある。絶食時間をしっかりとることは、胃腸に休息を与えて、その動きも回復させてくれたりもするのかもしれないですね。まあ、少なくとも極端な食事内容を勧めるようなダイエットに比べれば、害は少ないかもしれない。

ちなみに私は、手術で昼食を食べ損ねることが多かったこともあり、昼食を食べない一日2食生活になっている。だから痩せているかというと、年々内臓脂肪が増えている印象がある。試しに日々の断食タイムを取り入れてみようかなぁ。

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